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なぜ精神科医はプライベートなことを聞くのか?



精神科医のプライベートな質問

先日、精神疾患の無料相談フォームを作成したので、今回は精神疾患の診断について書きたいと思います。

精神疾患は精神症状を知るだけで診断できます。

実は、精神科の診断をつけるだけなら、結構簡単なんです。

人工知能なんか使わなくても、コンピューターに症状を入力していくだけで、ある程度は判断できます。

それならば、精神科医はただ症状だけを聞けば良いと思う方もいるかもしれません。

しかし、そうではないんです。

症状をチェックして、診断をつけるだけでは精神科の診察としては不十分です。

なぜなら、診断だけをつけても、その後の方向性までは決まらないからです。

例えば、同じ精神疾患でも、どのくらい重症かによって治療法を変えることは多いんですが、その重症度は、仕事や家事がどの程度できているかという個人の能力値で判断します。

そのため、仕事や家庭での生活の様子を聞かないと判断できません。

また、支えてくれる人がいない場合は、追いつめられていく可能性がありますから、精神症状が悪化するリスクが高いと判断できます。

最悪のケースでは、例えば自殺しようと考えてしまった場合、誰も止めてくれないのは危険です。

こうした場合は、どのように安全を確保するかまで考えながら治療方針を決めないといけません。

このため、誰と暮らしているか、どんな人間関係があるかなどと精神科医は質問します。

こうしたプライベートなことを聞くことで、治療法を決めたり、この先に何が起こるか予想したりしているわけです。

こうした理由から、新しく作りました相談フォームにも、プライベートなことを聞く欄を作っています。

回答はこのブログで行うつもりなので、個人を特定できる内容は隠して書いて欲しいのですが、私生活への質問があるのは、単に診断をつける以上の意味があるからなんです。

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