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アルコール離脱症状の治療2



アルコール依存症の治療ガイドライン

ベンゾジアゼピン系以外の薬もアルコールの離脱症状の治療に使うことがあるようです。

γ(ガンマ)-ヒドロキシ酪酸という薬は、GABAという神経伝達物質に似た作用があり、これもアルコールの離脱症状の治療に有効です。

ただ、乱用の危険性がある薬とのことです。日本では使われない薬です。

他には、クロメチアゾールという薬もやはりGABAと似た物質で、アルコールの離脱症状の治療として使っている国もあるようですが、日本では使われていません。

他には、ガバペンチンという日本でもてんかんの治療に使う薬が有効というデータがあるようです。

このガバペンチンにもGABAと似た作用があります。

この前説明したベンゾジアゼピン系の薬もGABAに似た作用があります。

つまり、アルコールの離脱症状の治療では、GABAという神経伝達物質が共通のキーワードになっています。

さて、GABAの話ばかりでしたが、他にも関わる神経伝達物質があります。

グルタミン酸です。

グルタミン酸は様々な神経系に関わる神経伝達物質ですが、このグルタミン酸をブロックする薬がアルコールの離脱症状の治療に使えるかもしれません。

ラモトリギン(てんかんや双極性障害の薬として日本で認可を受けています)、トピラマート(こちらはてんかん(脳が急に興奮して、意識を失ったり、けいれんしたりする病気です)の薬)、メマンチン(これはアルツハイマー型認知症の進行を抑える薬として日本で認可されています)といった薬が、グルタミン酸をブロックする作用があるのですが、これらがアルコールの離脱症状に有効という報告があります。

ただ、きちんとした臨床試験のデータがあるわけではないので、まだ有効「かもしれない」レベルです。

他の薬としては、てんかん(先ほども書きましたが、脳が急に興奮して、意識を失ったり、けいれんしたりする病気です)の治療薬であるカルバマゼピンはアルコールの離脱症状に有効というデータがあります。

こちらは、かなりしっかりした臨床研究のデータです。

カルバマゼピンの量としては一日600mgから1200 mgで使用するようですね。

さらに、カルバマゼピンは離脱症状だけでなく、禁酒を助ける効果もあるというデータもあり、海外ではアルコール依存症の治療としてけっこう使われているみたいです。

他には、バルプロ酸というてんかんの薬もアルコールの離脱症状の治療に有効というデータがあります。

けっこうたくさんの薬が有効ということが分かっていますね。

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