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アルコール離脱症状の治療



アルコール依存症の治療ガイドライン

引き続き、世界生物学的精神医学会のガイドラインに沿って、アルコール依存症の治療について解説していきます。今回はアルコールの離脱症状の治療についてです。

参考文献:Guidelines for biological treatment of substance use and related disorders, part 1: Alcoholism, first revision. THE WORLD JOURNAL OF BIOLOGICAL PSYCHIATRY. 2017

長らくアルコールを大量に飲み続けていると、心も体もアルコールに依存してしまいます。

心の依存は分かりやすいですが、体の依存(身体的依存)というのもあるのです。

体がアルコールに依存すると、アルコールをやめた後に離脱症状が出ます。

早いとアルコールを中断してから数時間、遅くても数日以内に、様々な症状が出てきます。

例えば、汗が出てきたり、血圧が上がったり、手が震えたり、不安で落ち着かなくなったり、吐き気がしたりといった症状ですが、幻覚が出たり、認知症のように記憶力や判断力が低下したり(せん妄と言います)、全身けいれんを起こすといった激しい離脱症状もあります。

特に重い離脱症状が出た場合、薬によって治療することがあります。

一番使われるのはベンゾジアゼピン系という種類の薬です。

ベンゾジアゼピン系は大きなカテゴリーの名前ですから、何種類もあります。

例えば、ジアゼパム(商品名はセルシン、ホリゾンなど)やロラゼパム(商品名はワイパックスなど)、アルプラゾラム(商品名はソラナックスなど)なんかがあります。

この中でも作用時間の長いジアゼパムは、アルコールの離脱症状の治療によく使われていますが、ロラゼパムは肝臓の悪い人にも使いやすいので、アルコールで肝臓を痛めている人にはロラゼパムが使われたりします。

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