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ラメルテオン(ロゼレム)



睡眠薬のガイドラインを解説

ラメルテオンは、メラトニンという物質に似た作用を持つ薬です。

メラトニンには、体内時計を調節する役割や、睡眠のリズムを作る役割がありますので、ラメルテオンにもこうした効果が期待できます。

ラメルテオンは、寝つきを良くする薬になります。

薬の効果を調べるには、薬としての効果が無い、偽物の薬であるプラセボと効果を比較する研究を行います。

では、プラセボとラメルテオンを比較した研究データを見てみましょう。

PSGという機械を使って測定すると、8mgという用量で、プラセボと比べ約10分ほど寝つきを早くするという結果でした。

また、寝つきの自覚症状を比べた研究では、プラセボよりも11分ほど寝つきを早めるという結果でした。

これは統計学的にみても有意で(つまりただの偶然とは考えにくい)、確かにラメルテオンには寝つきを良くする効果があるという証明になります。

また、睡眠時間に関しては、PSGで測定すると、8mgで睡眠時間は7分ほど延びるようですが、効果は弱いと判断されています。自覚的に睡眠時間が延びたかどうか統計を取っても、良い結果は出ませんでした。

途中で起きてしまう症状を改善する効果については、PSGで測定したところでは効果ありという結果が出ますが、自覚的には効果は無いとする結果であり、微妙なところです。

こうした結果から、ラメルテオンには寝つきを良くする効果は期待できると思いますが、睡眠を維持する、長くするなどの効果はあまり期待できないと考えた方が良さそうです。

ただ、ラメルテオンは副作用がほとんど無いのが良いところで、依存性も少なく、中止しても離脱症状は出ません。

このため、リスクやデメリットがほとんど無い薬と考えることができます。

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