• Tomoyuki Saito

バルベナジンの1年間の調査結果



以前、こちらのブログ(下記参照)でもジスキネジアの薬としてバルベナジンを紹介したと思います。日本ではまだ認可されていないため使われていませんが、アメリカでは認可が得られています。

ジスキネジアの薬(バルベナジン、デューテトラベナジン)

そんな中、バルベナジンの1年間の使用調査結果が報告されました。こちらは、医学論文として発表されています。

引用文献:Factor SA, et al. The Effects of Valbenazine in Participants with Tardive Dyskinesia: Results of the 1-Year KINECT 3 Extension Study. J Clin Psychiatry. 2017. バルベナジンを投与された人たちが持つ元々の精神疾患は、統合失調症やうつ病、双極性障害などです。こうした病気に抗精神病薬という脳のドパミンをブロックする薬が使われますが、特に古いタイプの抗精神病薬を長期間飲むと、ジスキネジアという口や舌が勝手に動いてしまう副作用が出ることがあります。しばらくしてから出現するので遅発性ジスキネジアとも呼ばれます。残念ながら、このジスキネジアという副作用は治りにくいのです。 ずっとジスキネジアの薬は無かったのですが、最近になりバルベナジンという薬が開発されました。引用する調査報告(上記)には198人のデータが入っています。このうち、約6割の方で一年間の調査を完了しました。方法としては、48週間にわたってバルベナジンを使い、最後の4週間をかけて中止するという流れです。バルベナジンを使っている間に、アカシジア(足がむずむず、そわそわする症状で抗精神病薬の副作用です)やパーキンソニズム(パーキンソン病のように体が動きにくくなる症状のことで、抗精神病薬の副作用としてよく出現します)といった副作用が出ることはなく、自殺したくなるなどの精神的な問題もありませんでした。ジスキネジアへの効果は一年間続いたようです。 つまり、バルベナジンは一年間使っても大きな問題はなく、効果も持続するという結果でした。とても好ましい結果で良かったですね。日本での発売にも期待したいところです。

#統合失調症 #うつ病 #双極性障害

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