• Tomoyuki Saito

仕事のやる気3


エッセイ調に仕事のやる気について語っています。

前回は報酬について話しましたが、今回は目標の立て方について話そうと思います。

遠くの目標と近くの目標、つまり、長期的な目標と短期的な目標では、どちらがやる気が出るでしょうか?

大体の人が短期的な目標なんじゃないかと思います。

「将来、ビッグになりたい」みたいに思っている人もいるでしょうが、それだけだと日々やる気を出せず、だらけてしまうことも多いのではないでしょうか。

これも、結局は報酬と関わっている話です。

すぐに報酬をもらえるか、ずっと後で報酬をもらえるか。

どちらを選びますか?

こう問われたら、「そりゃ、すぐに報酬をもらえた方がよい」と思うのは、理屈というより本能的な考え方だと思います。

たとえ、ずっと後にもらえる報酬の方が大きくても、すぐにもらえる報酬の方が身近に感じますし、確実にもらえる気がします。

遠い将来に報酬がもらえるなんて、どうもあやふやで当てになりません。

将来の約束なんて、なかなか信じられないですよね。

このように、すぐにもらえる報酬の方がヒトの心を刺激するのであれば、目標も短期的な方がやる気が出るはずです。

もちろん、目標を達成したらボーナスが出るなどの金銭的な報酬が設定されている場合もあるでしょうが、ここでいう報酬はもっと広い意味です。

たとえば、達成感、喜びという気持ちも報酬とみなします。

それなら、短期的な目標の方が、すぐに達成できますし、すぐに報酬をもらえます。

そう考えた方が、いつ達成できるか分からない目標よりも、やる気を引き出すことができます。

誤解しないでほしいのは、別に長期的な目標が悪いと言っているわけではありません。

ただ、たとえ長期的な目標を設定したとしても、日々やる気をもって仕事をするためには、短期的な目標も必要だと思うのです。

また、目標はある程度、現実的で達成できそうなものの方が良いです。

いくら短期的な目標だとしても、「絶対に達成は無理」と思えてしまうような難易度の高いものなら、そもそも挑戦しようと思うことすらできません。

目標を見ただけで、嫌になってしまいます。

つまり、かえってやる気を失うということになってしまうのです。

そのため、短期的な目標で、さらに、達成できそうな目標を立てる。

これが、やる気を出す目標の立て方ということになります。

実は、この考え方は、精神療法(心理療法)においても使われています。

例えば、問題解決療法という精神療法があります。

これは、たとえば癌の終末期の患者さんなどに有効とされています。

いくつかのステップがあるのですが、その一つに、「短期的で実現可能な目標を立てる」というものがあります。

一年後に生きているかどうかさえ分からない人に、長期的な目標を立ててくれというのは残酷な話です。

しかし、癌の終末期には、「この先どうなってしまうのだろう」など先のことばかり考えて不安になったり憂うつになったりする人が少なくありません。

こうした場合に、まずは近所を散歩してみる、本を最後まで読んでみるなど1週間以内にできそうな目標を立てることを勧めます。

こうした小さな、短期的な目標を少しずつ達成していくことが、日々のやる気というか生きる気力につながりますし、精神の安定にもつながるわけです。

これは、なにも癌の終末期の方だけに有効な方法ではなく、普段の仕事、日常の生活など広く一般的に使える考え方です。

もしも、今の時点で、自分にやる気がないな、仕事のやる気を高めたいななどと感じているのであれば、小さな目標、短期的に達成可能な目標を立ててみることをお勧めします。


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