• Tomoyuki Saito

精神疾患とナルコレプシーの研究をシェアします


ナルコレプシーとは過眠、つまり、夜にしっかり寝ても、昼間も眠くなるというように、睡眠が増えすぎてしまう病気です。

その他にも、楽しかったり、怒ったりなど、感情が動いた時に急に体の力が抜けるという情動脱力発作が出る人もいます。

これは、脳の病気であり、オレキシンという神経伝達物質が少ないなどのメカニズムが分かっています。

さて、精神疾患も脳の病気ですから、ナルコレプシーも脳の病気であれば、何らかの関連性があるのではと考えるのは自然な発想ですよね。

そこで、今回はナルコレプシーにどのくらいの割合で精神疾患が合併するのかを調べた研究をご紹介します。

こちらは、アメリカの研究ですね。

High Rates of Psychiatric Comorbidity in Narcolepsy: Findings From the Burden of Narcolepsy Disease (BOND) Study of 9,312 Patients in the United States. The Journal of Clinical Psychiatry. 2017.(論文タイトル、雑誌名、発表年)

2006年から2010年のデータを元に、18歳以上の人が調べられました。

最終的に、9,312人のナルコレプシーの人が調べられ、ナルコレプシーではない46,559人とのデータと比較されました。

こうした、比較のために用意されたデータ(ここでは、ナルコレプシーでない人のデータ)をコントロール群と呼びます。

ここでは、ナルコレプシー群とコントロール群とで、年齢、性別、地域などの違いが出ないように、コントロール群となる人を選んでいます。

なぜなら、年齢、性別、地域などによって精神疾患の割合が変わってきてしまうからです。

例えば、ナルコレプシーの人たちが20代の男性で、コントロール群の人たちが50代の女性といったデータなら、精神疾患の割合が違って当然です。

今回は、ナルコレプシーの有無で精神疾患の割合が変化するのかどうか調べたいので、年齢や性別など、その他の要因を排除するために、あえて差を無くすように工夫しているわけです。

今回は、ナルコレプシーの人々も、そうでないコントロール群も、平均年齢は46.1歳、女性の割合が59%となっています。

さて、このようにして調べたところ、うつ病が、ナルコレプシーの人たちでは35.8%に見られ、コントロール群では13.0%と、ナルコレプシーの方が断然多かったという結果が出ました。

また、不安障害はナルコレプシーで25.1%、コントロール群で11.9%と、こちらもナルコレプシーで多いという結果でした。

やはり、ナルコレプシーの方が多かったわけです。

この原因までは、この研究結果から推測することはできませんが、少なくともナルコレプシーの人たちは過眠症を治療するだけではなく、心のケアも必要だということが言えそうです。

#ナルコレプシー

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