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アルコール関連てんかん



アルコール依存症の治療ガイドライン

今回は、アルコール関連てんかんについて解説します。

てんかんとは、脳の神経が急に興奮して、意識を失ったり、体が痙攣したりする病気です。

てんかん「発作」と言ったりもしますが、急に症状が出るのが特徴です。

アルコールを飲むと、てんかんが起きやすくなります。

ただ、ずっとアルコールを飲んでいた人が急にやめても、それが原因でてんかんが起きることがあります。

アルコールの離脱症状の一種です。

こちらの方が多いですね。

お酒を飲むのをやめて6-48時間後くらいにてんかんが起きると言われているので、もっと簡単にいうと2日以内にてんかんが起きます。

そんなわけで、アルコール依存症の人は、お酒を飲んでも、飲むのをやめても、てんかんを起こすリスクが高いわけです。

統計によると、アルコール依存症の人の15%近くが、てんかんを起こすそうです。

このアルコールに関係するてんかんですが、かなり大きな発作が起きる場合が多いので、発作が起きたらそのあと24時間は入院が必要になります。

また、脳の病気(脳梗塞など)でもてんかんが起きるため、そうした病気じゃないかを確かめないといけません。

大きな病院で、脳のMRIとかCTとかを行い、脳の病気をチェックします。

てんかんには予防のために薬を飲むという治療がありますが、アルコールの離脱性のてんかんの場合、基本的に一回のみの発作であれば、その後のてんかんの予防の治療は必要ありません。

ただ、アルコール離脱てんかんの予防の治療法も分かっていて、ジアゼパムやロラゼパムというベンゾジアゼピン系の抗不安薬を使うと、アルコールを急にやめてもてんかんが起きにくいことが分かっています。

例えば、アルコール依存症の人がお酒をやめるために入院する場合なんかは、急にお酒をやめるわけなので、その後二日はてんかんが起きやすいです。

そのため、てんかんを予防するために、ジアゼパムやロラゼパムを内服したりします。

ちなみに、てんかんの治療薬を抗てんかん薬と言うのですが、アルコール離脱のてんかんの予防として、抗てんかん薬を使う必要はないと言われています。

一時的にベンゾジアゼピン系を使うだけで十分です。

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