• Tomoyuki Saito

回答:一例報告とビッグ・データ


■公表の同意 記入した内容の公表に同意します。 ■年代を選択してください。 20代 ■性別を選択してください。 男性 ■子供時代について教えてください。 スポーツ少年でした。 ■いつから、どんな症状があるのか、時間の流れに沿っ... 中学時代にいじめにあいました。 ■現在の生活、職場環境や人間関係について教えてくだ... 大学を退学しました。 ■もし、現在治療中の身体の病気・ケガや、過去に治療... パキシル服用と自殺について調査中です。 ■もし、家族や親戚に精神疾患や認知症の方がいれば、... 家族に患者はいません。 ■最後に、何か聞きたいことや相談したいことがあれば... パキシル高濃度自殺は中性脂肪TG濃度測定で予知・防止できます。 パキシル高血中濃度状態となり、TGがパキシル濃度に比例して上昇し200 mg/dLを超えると、自殺の危険があります。 下記サイトのPDF論文を読んで、若年齢パキシル服用開始者のパキシル高濃度自殺を、TG測定により防いでください。 Higher Triglyceride and Normal HDL-C Concentrations, the Triglyceride/HDL-C Concentration Ratios ≥ 3.5, and Insulin Resistance as Potential Predictors of Developing Higher Paroxetine Concentrations and Suicide in the Early Months of Medication

上記の質問、というかご意見があったので、訂正する意味も込めて載せておきます。

質問者さんは、パキシルと自殺のリスクについて調べているようです。

実は、パキシルだけではなく、様々な抗うつ薬で自殺のリスクをあげてしまう可能性が指摘されており、使用する上では注意が必要になります。特に、10代から20代前半の若い方に抗うつ薬を使用する際は、自殺のリスクが上昇するため注意するようにと言われています。

しかし、、、

この方の提示する論文はコレステロールや中性脂肪などで自殺を予見するというもの。概略だけ読ませていただきましたが、一例報告(症例報告)のようです。

こうした一例報告は、世界に向けて、「こんな珍しいことがあったので、本当に正しいのか、今後もっと調べていきましょう」というように、新たな研究の提言という意味があり、無視できないものです。

しかし、当たり前のことですが、世界に一例だけの話をその他大勢に適用するわけにはいきません。たまたま、ある人に当てはまったことが、他の人に当てはまるかどうか分からないからです。単なる偶然かもしれませんし、他の要因が関係していたのかもしれません。

実際の診療で使われるデータは、大勢の人たちで調べたデータであり、たった一例のデータではありません。また、必ず比較するデータがあり、統計学的に計算されるなどの解析処理をへて、本当に意味のあるデータか判断されます。

もしかしたら、間違っているかもしれないという批判的な思考を経て、間違っている可能性を可能な限り取り除くよう、様々な手法が用いられます。こうした研究のプロトコルを組み立てるのも、結構大変です。

質問者さんが提示した一例報告が、実際の臨床で使われるようになるためには、大人数が参加する臨床研究を経て多数のデータをとり、統計学的解析により、しっかりと意味のあるデータだと確認する必要があります。また、研究のプロトコルに問題ないか、第三者の評価も入ります。

これは、とても大変なことであり、なかなか臨床研究の遂行は困難をともなうわけです。質問者さんの提示した論文が、いつか実際の診療で使われる日が来る可能性は否定できませんが、少なくとも近い将来ではないでしょう。

もし、その日がきたら参考にさせていただきます。ご提示ありがとうございました。

また、これは皆さんに言えることですが、ネットの掲示板などで見た数人の口コミや評価も、同じ理由でほとんど参考にならないことは知っておいた方が良いと思います。たった数人の考えが、多くの人に当てはまるとは限りません。一人、二人の意見が、日本人全員一億人以上に当てはまるかどうか、分からないのは当然ですよね。

物事の是非を正確に判断するには、大勢のデータ、今流行りの言い方ではビッグ・データが必要になるのです。


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