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エスゾピクロン(ルネスタ)



睡眠薬のガイドラインを解説

エスゾピクロンは、寝つけない方にも、途中で起きてしまう方にも有効な薬です。

脳のGABA受容体(定義は少し違いますが、ベンゾジアゼピン受容体ということもあります)という部分に結合して眠気を出す薬で、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬に近い作用ですが、受容体の結合する場所が微妙に違います。

そのため、ベンゾジアゼピン系の薬よりも副作用が少なくなっています。

また、ゾピクロン(商品名でいうとアモバンなどです)という薬もあり、化合物としての構造や薬効はほとんど同じになります。

様々な研究で、エスゾピクロンの2mgまたは3mgは寝つきを良くするという結果が出ています。

プラセボ、つまり偽物の薬と比べた数値を出しますと、、

睡眠を調べるPSGという機械を使うと、2mgでプラセボよりも15分ほど寝つくのを早めるという結果が出ています。ただ、3mgでも14分ほど寝つくのを早めるという結果ですから、2mgから3mgにしても、あまり変わらないようですね。また、これが機械ではなく自己判断になると、2mgで18分、3mgで25分ほど寝つくのを早めたという結果で、機械で測定したものとは少し違う結果になっています。

また、エスゾピクロンには睡眠時間を伸ばし、途中で起きることも減る効果があることが分かっています。

自己判断による結果ですが、睡眠時間はプラセボよりも、2mgで28分ほど、3mgで57分ほど睡眠時間を延ばしたという結果が出ています。

また、エスゾピクロンの2mg、3mgの両方で、自覚的に睡眠の質が良くなった感じるという報告もあります。

副作用は唾液が少し苦くなるという軽いものがありますが、味覚の問題だけです。

めまい、ふらつきなどの強い副作用は出にくい薬です。

総じて言うと、エスゾピクロンは副作用は少なく、寝つきを良くする効果があり、睡眠の持続にも有効な薬と言えます。

また、うつ病のガイドラインの解説でもお伝えしましたが、抗うつ薬と一緒に使うとうつ病の治療効果が増すという効果があります。

様々な用途がある薬ですね。

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